自社のWebサイトが検索結果でどう評価されているのか、具体的に把握できているでしょうか。「なんとなくサイトが古い気がする」「競合よりアクセスが少ない気がする」という曖昧な認識のまま制作会社やSEO会社に依頼すると、提案内容が妥当かどうか判断する材料がなく、費用をかけたのに成果が出ないという事態に陥りやすくなります。
「表示速度が遅い」「特定のキーワードで順位が低い」「スマートフォンで見づらい」のように課題を具体的に把握できていれば、依頼内容が明確になり、的確な見積もりや提案を受けられます。SEOの専門知識がなくても自社サイトの現状を把握できるよう、チェックポイントを「テクニカルSEO」「コンテンツSEO」「外部SEO」の3つに分けて整理しました。
SEOチェックリスト一覧
記事内で解説するすべてのチェック項目を一覧にまとめています。自社サイトの現状把握や、制作会社への相談時の参考資料として活用してください。
| 分類 | カテゴリ | チェック項目 | 主なツール |
|---|---|---|---|
| テクニカルSEO | Googleの認識状況 | インデックス状況の確認、robots.txtの設定確認、XMLサイトマップの送信状況確認 | Google Search Console |
| サイト構造 | URLの正規化と階層構造の確認、内部リンクの設計確認、パンくずリストの設置確認 | Google Search Console、Screaming Frog SEO Spider(無料版は500URLまで) | |
| 表示速度 | Core Web Vitals(LCP、INP、CLS)の確認、画像サイズの最適化確認 | PageSpeed Insights、Lighthouse(Chrome DevTools内蔵) | |
| モバイル対応 | スマートフォンでの実機表示確認、レスポンシブデザインの動作確認 | Chrome DevToolsのデバイスモード、PageSpeed Insights(モバイルタブ) | |
| セキュリティ | HTTPS化(常時SSL)の確認 | ブラウザのアドレスバー(鍵マーク確認)、SSL Server Test(Qualys) | |
| コンテンツSEO | キーワード戦略 | 各ページの対策キーワードの明確化、検索ボリュームと競合性の調査、検索意図の分析 | Googleキーワードプランナー、ラッコキーワード、Ubersuggest |
| コンテンツ品質 | 検索意図との合致度確認、E-E-A-T の確認、独自性の確認、読みやすさの確認 | Google Search Console(検索パフォーマンス)、CopyContentDetector(コピペチェック) | |
| 検索結果での訴求力 | タイトルタグの最適化(30文字前後)、メタディスクリプションの設定(120文字前後)、構造化データの導入検討 | Google検索での実表示確認、リッチリザルトテスト(Google) | |
| 画像最適化 | alt属性の設定確認、ファイル名の最適化確認 | Chrome DevTools(Elementsパネル)、Lighthouse | |
| 外部SEO | 被リンク | 被リンクの質と量の確認、関連性の高いサイトからのリンク獲得状況確認 | Google Search Console(リンクレポート) |
| スパムリンク対策 | 不自然なリンクの有無確認、必要に応じたリンク否認ツールの使用 | Google Search Console(リンクレポート、リンク否認ツール) |
テクニカルSEO:サイトの土台を点検する
デザインが洗練されていても、コンテンツが充実していても、検索エンジンがサイトの情報を正しく収集できなければ検索結果には表示されません。テクニカルSEOは、サイトの見えない土台にあたる部分です。ここに問題があると、他のSEO施策がすべて無駄になりかねません。
Googleにサイトが正しく認識されているか
Webサイトが検索結果に表示されるには、Googleのデータベースに登録(インデックス)されている必要があります。Google Search Consoleの「インデックス作成」から「ページ」セクションを開くと、サイト内のページがどれだけインデックスされているか、エラーが発生していないかを確認できます。
「インデックス登録済み」のページ数が想定よりも著しく少ない場合や、「未登録」に多くのエラーが表示されている場合は、クロールやインデックス登録のプロセスに障害が発生しています。原因を特定し、早急に対処してください。
あわせて確認すべきなのが robots.txt の設定です。
- robots.txt
- 検索エンジンのクローラーに対して、サイト内のどのファイルやディレクトリにアクセスしてよいかを指示するファイル。設定を誤ると、インデックスさせたいページへのアクセスをブロックしてしまい、検索結果に表示されなくなる
- XMLサイトマップ
- サイト内のページリストと最終更新日を検索エンジンに伝えるファイル。Search Console経由でGoogleに送信することで、新しいページの発見や更新情報の検知が効率化される
robots.txt で特に注意したいのは、CSSやJavaScriptファイルへのアクセスをブロックしてしまうケースです。Googleはこれらのファイルを読み込んでページの内容と構造を理解するため、ブロックするとページを正しくレンダリングできず、モバイルフレンドリーでないと判断されたり、コンテンツの評価が正しく行われなくなったりします。https://自社ドメイン/robots.txt にアクセスして、意図しないブロック設定がないか確認してください。
XMLサイトマップは、ページ数が多いサイトや頻繁に更新されるサイトでは、クローラーを効率的に誘導するために欠かせません。Search Consoleの「サイトマップ」セクションで、エラーなく正常に処理されているかを確認してください。
サイト構造とURLの設計を見直す
サイトの構造は、ユーザーの使いやすさと検索エンジンの理解度の両方に影響します。
URLは、ページの内容を端的に示すシンプルな文字列が理想です。サービス紹介ページであれば https://example.com/service/seo/ のように、階層構造が反映されたURLにします。www の有無、index.html の有無、末尾スラッシュの有無などで同一コンテンツに複数のURLが存在する状態は、検索エンジンからの評価が分散する原因になります。rel="canonical" タグを使って正規のURLを指定し、評価を集約させてください。
内部リンクの設計も見直し対象です。コンテンツの内容に関連するページへのリンクを自然に設置し、グローバルナビゲーションやフッターから主要ページへアクセスしやすくすることで、ユーザーの回遊性と検索エンジンのクローラビリティが同時に向上します。検索エンジンは、リンクが多く集まるページをサイト内で価値の高いページと判断する傾向があるため、特に見てほしいページに内部リンクが集まるよう設計してください。
パンくずリストの設置も確認対象です。パンくずリストは、ユーザーが現在のページの位置を把握し、上位階層に戻るためのナビゲーションです(例:ホーム > サービス > SEO対策)。検索エンジンに対してもサイト構造を伝える手がかりになります。カテゴリが多いECサイトや情報量の多いメディアサイトでは、ユーザビリティとクローラビリティの両面で効果を発揮します。
表示速度を測定し改善点を把握する
Googleの調査によると、表示に3秒以上かかるページは訪問者の53%が離脱します。表示速度は検索順位にも影響するため、定期的な測定と改善が必要です。
Googleの無料ツール「PageSpeed Insights」にURLを入力すると、PCとモバイルそれぞれのパフォーマンススコア(0〜100点)と、具体的な改善提案が表示されます。スコアの数値そのものよりも、「改善できる項目」にリストアップされる具体的な指摘(画像の圧縮、不要なJavaScriptの削減など)に注目してください。
Core Web Vitalsの値も確認対象です。Core Web Vitalsは、Googleがユーザーの実体験に近い形で定義したページの健全性指標です。
- LCP(Largest Contentful Paint)
- ページの主要コンテンツが表示されるまでの時間。2.5秒以内が「良好」の基準
- INP(Interaction to Next Paint)
- ユーザーの操作に対するページの応答速度。200ミリ秒以内が「良好」の基準
- CLS(Cumulative Layout Shift)
- ページの読み込み中に発生するレイアウトのずれの大きさ。0.1以下が「良好」の基準
これらの指標はPageSpeed Insightsの結果内や、Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」レポートで確認できます。すべての指標で「良好」を達成することが、ユーザー体験の向上と検索順位の改善につながります。
表示速度低下の最も一般的な原因は画像ファイルの容量過大です。Webページでの表示に十分なサイズにリサイズし、WebPなどの軽量フォーマットを採用し、専用ツールで圧縮してください。一つ一つの画像を最適化する地道な作業が、サイト全体の表示速度改善に直結します。
モバイル対応とセキュリティを確認する
Webサイトへのアクセスの大半はスマートフォン経由です。Googleもモバイルファーストインデックス(モバイル版ページの評価を主軸とする方式)を採用しており、モバイル対応はSEOの前提条件になっています。
実際にスマートフォンやタブレットでサイトを表示し、文字が小さすぎないか、ボタンやリンクがタップしやすいサイズか、横スクロールが発生していないかを目視で確認してください。ツールだけでは検出しきれない問題が見つかることがあります。
セキュリティ面では、サイト全体がHTTPS化されているかを確認します。HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)は、Webサーバーとブラウザ間の通信をSSL/TLSで暗号化するプロトコルで、第三者によるデータの盗聴や改ざんを防ぎます。ブラウザのアドレスバーに鍵マークが表示され、URLが https:// で始まっていれば対応済みです。HTTPのままのサイトは、ブラウザに「保護されていない通信」と警告が表示されるため、ユーザーの離脱を招きます。GoogleもHTTPSをランキングシグナルの一つとして使用しており、未対応の場合はSSL/TLS証明書の導入を優先してください。
コンテンツSEO:検索意図に応えるコンテンツか確認する
テクニカルSEOでサイトの基盤が整っていても、コンテンツの質が低ければ検索上位には表示されません。Googleは「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツ」を評価する方針を明確に打ち出しています。
キーワード戦略を見直す
自社サイトの各ページが、どのキーワードで検索上位を狙うのか明確になっているか確認してください。キーワードが曖昧なままコンテンツを作成しても、検索エンジンに評価されにくく、ターゲットユーザーにリーチできません。
キーワード選定は、自社のサービスに関心を持つユーザーがどのような言葉で検索しているかを把握するところから始まります。GoogleキーワードプランナーやUbersuggest、ラッコキーワードなどのツールで検索ボリュームと関連キーワードを調査し、対策キーワードを選定します。ツールの使い方や選定の手順はキーワードリサーチ入門を参照してください。
選定の際に考慮するのは以下の4点です。
- 自社の提供価値やコンテンツ内容との関連性
- 一定の検索需要があるかどうか(検索ボリューム)
- そのキーワードで検索するユーザーが求めている情報は何か(検索意図)
- 上位表示を狙う競合サイトの強さ(競合性)
特に検索意図の把握が成果を左右します。「SEO対策 やり方」で検索するユーザーは具体的な手順を求めており、SEOの歴史や定義を長々と説明するコンテンツでは意図に応えられません。実際にそのキーワードでGoogle検索を行い、上位記事がどのような情報を提供しているかを分析すると、検索意図が見えてきます。
コンテンツの品質をE-E-A-Tの観点で確認する
Googleはコンテンツの品質評価において「E-E-A-T」という基準を採用しています。
- Experience(経験)
- 実際に製品を使った経験やサービスを利用した体験など、実体験に基づく情報が含まれているか
- Expertise(専門性)
- そのトピックに関する深い知識やスキルが示されているか。専門用語を適切に使いつつ、わかりやすく解説できているか
- Authoritativeness(権威性)
- その分野で信頼できる情報源として認識されているか。著者情報が明確に示されているか
- Trustworthiness(信頼性)
- 情報が正確で引用元が明記されているか。運営者情報やサイトの安全性(HTTPS)が確保されているか
特に、健康や金融など人々の生活に大きな影響を与える「YMYL(Your Money or Your Life)」領域のコンテンツでは、E-E-A-Tがより厳しく評価されます。
他のサイトの情報を少し言い回しを変えただけのコンテンツは、Googleにもユーザーにも価値が低いと判断されます。自社ならではの視点、独自の調査結果、具体的な事例を盛り込み、オリジナリティのある情報を提供してください。
読みやすさも品質の一部です。見出しタグ(H2、H3)で情報を構造化し、箇条書きや表を適切に使い、一文が長くなりすぎないよう調整してください。短い文と長い文を混ぜてリズムをつけると、読者が最後まで読み進めやすくなります。
タイトルとメタディスクリプションを最適化する
検索結果でクリックされるかどうかは、タイトルとメタディスクリプションの出来で決まります。
タイトルタグには対策キーワードをできるだけ先頭寄りに含め、ページの内容が具体的にわかる文言にしてください。文字数は30文字前後が目安です。数字を入れる(「SEO改善の5つのチェック項目」など)、ユーザーが得られるメリットを提示するといった工夫がクリック率を上げます。
メタディスクリプションはタイトルの下に表示される要約文で、120文字程度が目安です。ページの内容を正確に伝えつつ、「続きを読みたい」と思わせる文章にします。対策キーワードを自然に含めると、検索結果上でキーワードが太字で強調表示され、視認性が上がります。
構造化データマークアップの導入も検討してください。FAQやレビュー評価などの構造化データを実装すると、検索結果にリッチリザルト(付加情報付きの検索結果)が表示される場合があり、クリック率の向上が期待できます。
画像のSEO対策を確認する
画像にはalt属性(代替テキスト)を設定してください。alt属性は、画像が表示されない環境やスクリーンリーダーを使用するユーザーに画像の内容を伝えるテキストであり、Googleが画像の内容を理解する手がかりにもなります。画像の内容を具体的かつ簡潔に記述し、装飾目的の画像には空の alt="" を設定します。
ファイル名も IMG_001.jpg のようなデフォルト名ではなく、seo-technical-checklist.jpg のように内容を示す名前に変更してください。単語間はハイフンで区切るのが一般的な命名規則です。
外部SEOとチェック結果の活かし方
サイト内部の技術やコンテンツを改善するだけでなく、外部からの評価も検索順位に影響します。特に、他のWebサイトからの「被リンク」は、検索エンジンがサイトの信頼性と権威性を判断する際の評価指標です。
被リンクの状態を把握する
Google Search Consoleの「リンク」レポートで、自社サイトにどのサイトからリンクされているかを確認できます。確認のポイントは、リンクの「数」だけでなく「質」です。リンク元のサイトが自社のテーマと関連性が高いか、信頼できる情報源(公的機関、業界団体、有名メディアなど)かを見てください。関連性が高く信頼できるサイトからの自然なリンクは、SEOにポジティブな影響を与えます。
良質な被リンクを獲得する王道は、引用されるに値するコンテンツを作成し、その存在を適切に広めることです。有用な調査レポートを発表して引用されたり、業界の専門知識を活かした記事が関連サイトから紹介されたりする形が理想です。意図的にリンクを購入したり、関連性のないサイトと大量の相互リンクを行ったりする行為は、Googleのガイドライン違反にあたるため避けてください。
スパムリンクへの対処
過去のSEO対策や第三者による意図しない行為によって、サイトに不自然なリンク(スパムリンク)が付いているケースがあります。自動生成されたブログからの大量リンク、海外の低品質なディレクトリサイトからのリンクなどが代表例です。放置すると検索順位の低下やペナルティの原因になります。
Search Consoleのリンクレポートを定期的に確認し、明らかに不自然なリンクがないかチェックしてください。スパムリンクを発見した場合は、まずリンク元のサイト運営者に削除を依頼します。対応してもらえない場合は、Search Consoleの「リンク否認ツール」で該当リンクをGoogleの評価対象から除外する申請ができます。ただし、誤って良質なリンクまで否認するとサイト評価が下がるため、明らかなスパムに限定して使用してください。判断に迷う場合は、専門家に相談するのが安全です。
チェック結果を改善アクションにつなげる
チェックで見つかった課題は、影響度(放置した場合のリスクの大きさ)と実現可能性(必要な工数やコスト)の2軸で優先順位を付けてください。すべてを一度に対応しようとするのではなく、インパクトが大きく取り組みやすいものから着手するのが現実的です。
自社での対応が難しい課題は、制作会社やSEO会社への依頼を検討します。その際、チェックで得られた情報は制作会社とのコミュニケーションに直接役立ちます。
- 「Search Consoleでインデックスエラーが〇件出ている」
- 「PageSpeed Insightsでモバイルのスコアが〇〇点だった」
- 「〇〇というキーワードで上位表示させたいが、現状〇位にとどまっている」
- 「Webサイト経由の問い合わせ件数を〇〇%増やしたい」
このように客観的なデータと具体的な目標を伝えると、制作会社は的確な提案と見積もりを出しやすくなります。「なんとなくアクセスが少ない」という依頼よりも、数値を提示する依頼のほうが、費用対効果の高い施策に絞った提案を受けられます。
まとめ
SEOのチェックは、テクニカルSEO、コンテンツSEO、外部SEOの3領域をバランスよく確認することで、サイト全体の課題を把握できます。一度チェックして終わりではなく、月に1回や四半期に1回のペースで定期的に状態を確認し、検索アルゴリズムの変化や競合の動向に応じて改善を続けることが、検索順位を安定させるポイントです。
課題が具体的に言語化できていれば、制作会社やSEO会社に相談する際にも的確な要望を伝えることができ、自社の目標達成に貢献してくれるパートナーを見つけやすくなります。
無料相談のご案内
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