「新しくホームページを作りたい」「制作会社に依頼したいけど、何を準備すればいいのかわからない」「面談で何を聞かれるのか不安」
ホームページ制作を制作会社に依頼する際、準備不足のまま面談に臨むと、見積もりの内容がピンとこない、提案を比較できない、制作途中で方向性がブレて追加費用が発生するといった問題が起きやすくなります。
逆に、事前にある程度の考えをまとめておくだけで、制作会社からの提案の精度が上がり、自分に合った会社かどうかを見極めやすくなります。全てを完璧に決めておく必要はありません。「ここまでは考えておくと、面談がスムーズに進む」というラインを、3つのステップで整理しました。
ホームページを作る目的とターゲットを固める
「誰に、何をしてもらうためのホームページか」を定義する
制作会社に最初に聞かれるのは「ホームページを作る目的」と「見てほしい相手」です。ここが曖昧だと、デザインの方向性もページ構成も機能要件も定まりません。制作会社としても何を提案すべきか判断する材料がないため、結果として当たり障りのない提案になりがちです。
目的とターゲットを明確にするには、「何のために作るのか」と「誰に見てもらいたいのか」の2点を具体的に言葉にしてください。
たとえば「求人の応募数が伸びない」という課題を抱えている場合、「ホームページを作って応募数を増やしたい」で止まるのではなく、もう一段掘り下げます。「転職を検討中の20〜30代の地方在住者に、この会社で働きたいと思ってもらえるようなホームページにしたい」というところまで具体化できると、制作会社は「採用ページの設計に力を入れ、社員インタビューや職場の雰囲気が伝わる写真を充実させる」といった具体的な提案ができるようになります。
目的とターゲットによって変わる要素
目的とターゲットが変わると、ホームページの設計そのものが変わります。以下は、目的の違いによって設計が変わる代表的な例です。
- 集客が目的の場合
- SEO対策を意識したページ構成、ブログ機能の導入、問い合わせフォームの導線設計が優先される。検索キーワードの調査を事前に行い、ターゲットが検索する言葉に合わせたコンテンツ設計が必要になる
- 採用が目的の場合
- 社員の声や社内の写真を充実させ、求職者に「ここで働きたい」と思わせる設計が優先される。エントリーフォームの導線や、募集職種ごとのページ構成も検討する
- ブランディングが目的の場合
- ビジュアルの質とデザインの統一感が優先される。コーポレートカラーやフォントの選定、写真のトーンまで細かく設計し、企業の世界観をサイト全体で表現する
目的が複数ある場合は、優先順位を付けてください。「集客も採用も両方」では、すべてが中途半端になるリスクがあります。まずはメインの目的を一つに絞り、副次的な目的はフェーズを分けて対応する方が、結果としてコストパフォーマンスが高くなります。
目的とターゲットを整理するチェックポイント
以下の質問に答える形で考えを整理すると、面談の場で制作会社にスムーズに伝えられます。
- ホームページを見てほしい具体的な人物像は誰か
- その人たちにどんな行動をとってもらいたいか(問い合わせ、購入、応募など)
- 現在の課題や困っていることは何か
- ホームページを作ることでどんな状態になりたいか
- 競合他社と比べて自社の強みはどこにあるか
人物像はできるだけ具体的に描いてください。「30代の女性」よりも「共働きで子育て中の30代女性。平日の夜にスマートフォンで情報収集する」のほうが、制作会社はデザインやコンテンツの方向性を判断しやすくなります。
見積もりに必要な3つの基本項目と優先順位
予算、納期、制作内容を整理する
目的とターゲットが定まったら、次に整理するのは「予算」「納期」「制作内容」の3点です。この3つは制作会社がその依頼を受けられるかどうかを判断する基本条件であり、見積もりや提案内容を決定する材料になります。
- 予算
- 納期
- 制作内容(デザインの方向性、必要な機能、ページのボリュームなど)
制作会社はこの3つの条件を見て、要望全体のバランスを考えながら提案を組み立てます。3つすべてを詳細に決めておく必要はありませんが、少なくとも大まかな方向性は面談までに考えておいてください。
予算の伝え方
予算は、制作会社が提案の方向性を決める際の最も基本的な情報です。具体的な金額を伝えてもらうことで、制作会社はその予算内で実現可能な機能やデザインの提案、予算に応じた制作手法の選択、段階的な制作プランの提案ができるようになります。
予算の金額があまりにもアバウトだと、提案の方向性が定まりません。「○○万〜○○万」と幅を持たせる場合でも、上限と下限の差は小さめにしてください。
- 伝え方の良い例
-
「50万円〜70万円程度で考えています」
「100万円を上限として、その範囲内で最適なプランを提案してください」 - 避けたい伝え方
-
「なるべく安くお願いします」
「10万円〜100万円でお願いします」(幅が大きすぎて提案の方向性が定まらない)
「なるべく安く」という伝え方だと、制作会社はどこまでコストを削るべきか判断できません。予算の制約があること自体は問題ではなく、制約の中でベストな提案を考えるのが制作会社の仕事です。金額を正直に伝えることが、良い提案を引き出す第一歩になります。
予算の相場観がまったくわからない場合は、制作会社に「こういう内容のホームページだといくらくらいかかりますか」と率直に聞いてしまうのも一つの方法です。複数の制作会社に見積もりを依頼すれば、おおよその相場が把握できます。
納期の伝え方
新規のホームページ制作は、最短でも1.5ヶ月程度の制作期間が必要です。ページ数が多い場合やECサイトなど複雑な機能を含む場合は、3〜6ヶ月以上かかることも珍しくありません。「1週間で完成させてほしい」という依頼は、現実的に対応できないケースがほとんどです。
お店のオープン日や助成金の申請期限など、動かせない期日がある場合は、その理由もあわせて制作会社に伝えてください。理由がわかれば、制作会社はスケジュールを逆算して現実的な進め方を提案できます。
特に決まった期日がない場合は、その旨を伝えれば制作会社から必要な制作期間を提示されます。通常の納期よりも急ぐ場合、10〜20%程度の特急料金で対応してもらえるケースもあります。
同じ制作内容であっても、依頼する時期によって対応可能かどうかが変わることがあります。年度末や年末は制作会社の繁忙期にあたるため、余裕を持ったスケジュールで相談するほうが、質の高い成果物を受け取りやすくなります。
制作内容の伝え方
ホームページの制作内容は、デザインの方向性、必要な機能、ページ構成の3つの観点で整理しておくと、制作会社に伝わりやすくなります。詳細な部分は制作会社がヒアリングしながら詰めていくため、面談時点では大まかな方向性が伝われば十分です。
同業他社のホームページを2〜3サイト見ておくと、自社に必要なページや機能のイメージが掴みやすくなります。
- デザインの方向性
- 暖色を基調に親しみやすいデザイン、モノクロでスタイリッシュなデザイン、カジュアルな印象のデザイン、上品で信頼感のあるデザインなど
- 必要な機能
- 問い合わせフォーム、予約システム、お知らせ投稿機能(CMS)、決済機能、会員登録やログイン機能など
- ページ構成
- 最低限のページ構成でよい、採用ページは特に作り込みたい、ブログ機能が欲しい、商品カタログページが必要など
デザインの方向性を言葉だけで伝えるのは難しいため、参考サイトのURLをあわせて共有すると、制作会社との認識のズレを防げます。参考サイトの探し方については、次章で詳しく触れます。
予算、納期、制作内容の優先順位を決めておく
予算、納期、制作内容の3つすべてが希望どおりにいくとは限りません。あらかじめ3つの中で優先順位を決めておくと、提案内容の調整がスムーズに進みます。
たとえば予算と納期が合わない場合、優先順位が決まっていれば以下のような判断がすぐにできます。
- 予算が最優先なら、納期を後ろにずらして工数を分散させる
- 納期が最優先なら、特急料金を払ってでも期日に間に合わせる
- 制作内容が最優先なら、公開を2段階に分けて、まずは最低限のページで公開し、残りのページは後から追加する
優先順位が曖昧なまま打ち合わせに入ると、制作会社から「ここを削りますか、それとも予算を上げますか」と聞かれた際に即答できません。結果として意思決定が遅れ、制作スケジュール全体に影響します。
面談前に「絶対に譲れない条件」「調整できる条件」「最悪の場合に妥協してもいい条件」の3段階で整理しておくと、判断に迷う場面が減ります。
事前に揃えておくと提案の精度が上がる準備物
参考サイトの準備
作りたいホームページのイメージに近いサイトを2〜3つ集めておくと、制作会社とのイメージのすり合わせが格段にスムーズになります。特にはじめてホームページ制作を依頼する場合、言葉だけでデザインのイメージを伝えるのは難しいため、参考サイトの存在が大きな助けになります。
参考サイトを制作会社に共有する際は、URLだけでなく「そのサイトのどこが気に入っているか」を具体的に伝えてください。
- デザイン面(カラー、レイアウト、フォント、写真の使い方)
- 構成面(ページ構成、ナビゲーション、情報の配置)
- 機能面(予約システム、チャット機能など)
- 全体の雰囲気(高級感がある、親しみやすい、先進的、など)
デザインは気に入っているがページ構成は別のサイトのほうが参考になる、というケースもあります。要素ごとに別の参考サイトを挙げても問題ありません。「デザインはAサイト、ページ構成はBサイトを参考にしたい」と伝えれば、制作会社は意図を汲み取りやすくなります。
参考サイトの探し方としては、同業他社のサイトを見るのが最も手軽です。「業種名 ホームページ」でGoogle検索するか、Webデザインのギャラリーサイト(SANKOU!、MUUUUU.ORG など)を活用すると、業種やデザインテイストで絞り込みながら参考サイトを探せます。
コンテンツ(画像や原稿)の調達方法を考えておく
ホームページで使用する画像や原稿テキストの調達方法は、制作費用と制作期間の両方に影響します。誰がどのような方法で準備するかを事前に考えておくと、見積もりの精度が上がります。
| 調達方法 | メリット | デメリット | 費用目安 |
|---|---|---|---|
| 自社で準備 | コスト削減、自社の雰囲気がそのまま伝わる | 時間がかかる、写真や文章の品質にばらつきが出る | 無料〜数万円 |
| 制作会社に依頼 | 一括対応で手間が少ない、品質の統一感がある | コストが上がる | 10万円〜 |
| 専門業者に依頼 | プロの品質、用途に合わせた撮影やライティングが可能 | コストが高い、スケジュール調整が必要 | 5万円〜 |
自社で準備する場合、写真はスマートフォンでも撮影できますが、暗い写真やブレた写真はホームページ全体の印象を下げます。明るい場所で、背景を整理して撮影するだけで、写真の品質は大きく改善します。
原稿テキストも自社で準備するケースが多いですが、「何を書けばいいかわからない」という声もよく聞きます。その場合は、制作会社から原稿のテンプレートやヒアリングシートを提供してもらい、それに沿って情報を埋めていく方法が効率的です。
RFP(提案依頼書)の作成
RFPとは、要望や依頼内容を文書にまとめた資料のことです。決まった書式があるわけではなく、ここまでの記事で触れてきた項目(目的、ターゲット、予算、納期、制作内容、優先順位、参考サイト)を自由にまとめたもので構いません。
RFPを作成する最大のメリットは、複数の制作会社に同じ条件で見積もりを依頼できる点です。口頭だけで要望を伝えると、会社ごとに伝わり方が異なり、見積もりの比較が困難になります。文書にまとめておけば、全社に同一の情報が渡るため、提案内容の比較がしやすくなります。
- RFPに含めるとよい項目
- 会社概要、ホームページの目的とターゲット、予算と納期、必要なページ構成と機能、デザインのイメージ(参考サイトのURL)、コンテンツの調達方法、選定のスケジュール
- RFPを作成したほうがよいケース
- 予算が100万円以上の案件、社内の関係者が複数いる案件、3社以上の制作会社を比較検討したい場合
小規模な案件や、1社だけに相談する場合は、RFPをわざわざ作成しなくても問題ありません。面談前にメモ程度で要点をまとめておけば、打ち合わせ中に伝え漏れが起きにくくなります。
まとめ
ホームページ制作の依頼前に準備しておくべき内容を3つのステップで整理しました。
最初に取り組むべきは、ホームページの目的とターゲットの明確化です。「誰に、何をしてもらうためのホームページか」が定まると、制作会社はデザイン、構成、機能のすべてにおいて具体的な提案ができるようになります。
次に、予算、納期、制作内容の3つの基本項目を整理し、優先順位を決めておくこと。3つすべてが希望どおりにいかない場面で、迅速に判断を下せるようになります。
余裕があれば、参考サイトの収集やコンテンツの調達方法の検討、RFPの作成にも着手しておくと、提案の精度がさらに上がります。
すべてを完璧に決めてから面談に臨む必要はありません。「ここまでは考えたけれど、ここから先は相談しながら決めたい」という状態で十分です。
無料相談のご案内
合同会社ギャラクタスでは、ホームページ制作のご相談とお見積もりを無料で承っています。目的やターゲットの整理から一緒に考えたい、予算感がわからないのでまず相場を知りたい、といった段階でもご相談いただけます。ヒアリングを重ねながら、お客様の状況に合った制作プランをご提案します。